2026.3.4

あらゆる路面に“シンクロ”する、次世代オールシーズンタイヤ ダンロップ「SYNCHRO WEATHER」の実力とは!!【MOBILA編集部インプレッション】

サマータイヤとスタッドレスタイヤの面倒な交換の手間や、2セット分必要となる費用的な負担、また、都市部ではそこまで活躍の機会もないのに、保管スペースも確保しなくてはいけないといったこともあって、近年注目されているのがオールシーズンタイヤだ。市場でも徐々に販売数量は増加傾向にあって、そのせいか国内メーカーも積極的に新製品を投入しはじめている。

その一つが2024年に発売となったダンロップのオールシーズンタイヤ「SYNCHRO WEATHER(シンクロウェザー)」だ。そのシンクロウェザーに今回試乗できる機会を得た。あくまでドライ路面のみでの試乗だが、あらゆる路面で高い走行性能と快適性をほこるというシンクロウェザーの実力を実際に試すことができたのでその試乗レポートをお届けする。

V字型独自のトレッドデザインが個性的なシンクロウェザー。太めのグルーブが刻まれ排水性・排雪性も高そうだ。また細かなサイプ雪や氷への食いつきもよさそう 


あらたに14インチサイズの追加で全100サイズに。あらゆる車種に対応

2024年に発売され、大きな話題となったダンロップのオールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」。その登場がきっかけとなったのかはわからないけれど、オールシーズンタイヤの夏のドライ路面から冬の多少の降雪時まで、1年を通して履いていられる便利なタイヤだということが徐々に認知されはじめ、「自分のクルマにも装着したい!」と考えるオーナーが増えたのだろう。2025年秋、シンクロウェザーに新たに軽自動車向け14インチサイズを含む24サイズが追加され、これで、ラインアップはついに全100サイズにまで拡大。軽自動車やコンパクトカー、セダン、SUV、ミニバン、さらにはスポーツカーまで幅広い車種に対応できるようになったのだ。

※SYNCHRO WEATHER全サイズ一覧
https://tyre.dunlop.co.jp/special/synchroweather/sizelist

シンクロウェザーの特徴は、水や温度に反応して、路面状態に合わせゴム自ら性質が変化する新技術「アクティブトレッド」を搭載したということ。スタンダードサマータイヤ以上の優れたウェット性能を発揮しつつ、いままでのオールシーズンタイヤではカバーできていなかった氷上を含むあらゆる路面での走行を可能とするというがそれは果たして本当なのだろうか。国道357号線を中心に湾岸地区の一般道、高速道を走行した。今回はドライ路面のみでの試乗となったが、果たしてどのような走りを見せてくれるのか。

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シンクロウェザーで走り出して
まず感じたのはその静けさとしなやかさ

今回用意された試乗車はステップワゴンだ。ハイブリッドかつミニバンなので車重は重めで、タイヤへの負荷も決して小さくない。まずは純正タイヤで運転してみたがハンドリングは素直で、レーンチェンジなどもスムーズ。ロードノイズなども気にならず乗り心地も悪くないといった印象だ。さて、いったんピットに戻ってダンロップのシンクロウェザーに履き替えよう。

純正サマータイヤで試乗を行った後、その走り味を忘れないうちにシンクロウェザーに履き替える


ホイールバランスの調整では通常シルバーのノーマルウェイトを使用するが今回はホイールがブラックだったので、目立ちにくいオプションのブラックウェイトを装着


今回はゴムを透過しにくい性質があり、ただの空気より空気圧が低下しにくい窒素ガスを充てん


シンクロウェザーに履き替えて、ピットから公道に出て走り出すとまず感じたのがその違和感のなさだ。サマータイヤからオールシーズンに履き替えたのにもかかわらず静粛性も十分に高く、ドライ路面でのスタッドレスタイヤのような、剛性の低さからくるハンドリングの頼りなさはほとんど感じられない。

走り出してすぐに感じたのはドライ路面での静粛性は期待以上で、オールシーズンタイヤとしてはとても優秀だということ


有明周辺の滑らかな舗装路ではもちろんだが、湾岸沿いの357号線に轍も深く粗めのアスファルトでも、耳障りなロードノイズは少なく、室内に伝わる音は多分に穏やかだ。オールシーズンタイヤにありがちな“ゴー”というこもり音も少なく、スタッドレスタイヤの高周波のパターンノイズや路面をたたくロードノイズはよく消されており、この点では夏タイヤに近く純正サマータイヤと同等といっていいぐらいに静かに感じる場面もあった。
また、道路の継ぎ目や段差を越えた際のショックもとてもマイルドで、角が取れたような優しい乗り味だ。ステップワゴンのような車重のあるミニバンとの相性も非常に良く、家族を乗せての移動でも快適性が損なわれることはなく、不満をいわれることはおそらくないはずだ。剛性感はそれほど高くないが、その分タイヤ自体が柔軟で路面をいなし、突き上げを吸収してくれるといった印象だった。

ハンドリングも自然で、安定感もバッチリ
街中でも安心して運転ができる

運転中にちょっとした雨にも見舞われたが、確かなグリップ感が感じられ安心して運転できた


ステアリングフィールは非常に自然だ。ステアリング操作に対してほぼ遅れのない素直な反応を見せてくれ、レーンチェンジもスムーズ。湾岸地区特有の長いカーブでもタイヤがしっかりと路面をとらえてくれるから、重心の高いミニバンでも安定した姿勢を保ってくれる。
オールシーズンタイヤは、サマータイヤとスタッドレスタイヤの中間的な性能だろうとあなどっており、ハンドリングや乗り心地には正直それほど期待していなかったのだが、それを裏切り想像以上に優秀だった。シンクロウェザーは性能のバランスが非常に絶妙だ。運転中にちょっとした雨にも見舞われたのだが、その時も制動性能は抜群で、安心感は変わらなかった。シンクロウェザーはダンロップがいう通りドライでもウェットでも安心して走れる仕上がりになっていたのだ。

シンクロウェザーの最大の特徴が「アクティブトレッド」だが、ゴムの中に二つのスイッチ機構――「水スイッチ」と「温度スイッチ」を組み込んだという点が画期的なのだ。タイヤにはゴムが使われているが、そのゴムの主成分がポリマーで、そのポリマーが動きやすいほどゴムは柔らかくなる。シンクロウェザーはその、ポリマー間の結合の一部を、水に反応して脱着する「イオン結合」に置き換えることで、水に触れたときだけその結合がほどけコンパウンドの表面だけが柔らかくなってくれるのだ。
ウェット路ではその柔らかいトレッド表面がしなやかに変化することで、路面の微細な凹凸をしっかりつかみ高いグリップ力を発揮してくれる。一方、ドライ路ではそのポリマーの結合が戻って、ゴムが硬化してサマータイヤと同等の剛性に回復。そのおかげで、優れた操縦安定性が確保されるというわけである。

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低温時でもグリップを保つ「温度スイッチ」があるからシンクロウェザーは氷上でも安心

そして、もうひとつの「温度スイッチ」だが、こちらはその名の通り温度によって切り替わるスイッチである。シンクロウェザーは常温ではサマータイヤと同等の剛性が保たれており、夏場のドライ路面でも高いグリップ力と、優れたハンドリングを実現している。その性能の一端は今回の試乗でも確認させてもらった。
そして、今回は試せなかったが、通常のサマータイヤは低温時にはコンパウンドが硬化してしまいグリップを失ってしまうのだが、シンクロウェザーの温度スイッチ搭載ポリマーは、低温でもポリマーが動きやすいため氷上でも柔らかさを維持。そして、スタンダードなスタッドレスタイヤ並みのしっかりとしたグリップ力を発揮してくれるというわけである。なんと、ダンロップのスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 02」と同等の氷上ブレーキ性能を実現しているというから素晴らしい。つまり、夏場はサマータイヤのような安定感で走れ、冬場にはスタッドレスのような安心感を発揮する、まさにシンクロウェザーというわけである。

オールシーズンタイヤとして世界初!「アイスグリップシンボル」を取得

シンクロウェザーの注目点としてはほかにも、「スノーフレークマーク」と「アイスグリップシンボル」を取得しているということもある。高速道路の冬用タイヤ規制でも、走行可能なスノーフレークマークを取得しているオールシーズンタイヤやほかにもあるが、国連規定で定められた氷上性能基準をクリアしたタイヤにのみ付与されるアイスグリップシンボルまで刻印されているオールシーズンタイヤは、シンクロウェザーが世界初なのだ。つまり、シンクロウェザーは単なる全天候タイヤではなく、確かな冬性能を備えた新たなカテゴリーのオールシーズンタイヤといってもいいかもしれない。

シンクロウェザーのサイドウォールには、冬用タイヤ規制時も走行可能なスノーフレークマークと、国際的な氷上性能テストに合格したことを証明するアイスグリップシンボルが刻印されている。これらシンボルをオールシーズンタイヤで取得したのは世界初だ


一年を通して最適な性能を実現したシンクロウェザーは新たなスタンダードタイヤとして多くのドライバーにおススメ!

シンクロウェザーは季節を問わず一年中安心して走ることができる、ドライバーの理想のタイヤといっていいかもしれない


今回の試乗を通じて、シンクロウェザーが持つ高い完成度と、あらゆる路面に適応する優れたポテンシャルの一端を感じることができた。ドライでもウェットでも静かで快適なうえ、ステアリングフィールも自然だ。そして、気温や路面状況に応じてゴムの性質を変化させるという“知能的なタイヤ”としての性能は、これまでのオールシーズンタイヤの枠を明らかに超えている。ぜひ雪道でもその性能を試してみたいものだ。
新開発の「アクティブトレッド」技術、そしてオールシーズンタイヤとして世界初の「アイスグリップシンボル」の取得。それらを支える「アクティブトレッド」技術によって、季節に左右されず、いつでも最適な走りを実現してくれるシンクロウェザーは、まさに“次世代のスタンダードタイヤ”たりえる可能性がある。このタイヤなら一年中安心して走ることができる、そんなドライバーの理想を現実にした一本だといえるかもしれない。


ダンロップ公式サイトはこちら

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