2024.11.1

ケンウッドの新型デジタルルームミラー『LZ-X20EM』を試してみた!実際に使用した魅力と使用感をお伝え!【MOBILA編集部インプレッション】

 最近、街中でデジタルルームミラー装着車を目にする機会が増えてきた。2016年の法改正によってデジタルルームミラーが認可されたことで、多くの自動車メーカーが純正装備としてデジタルルームミラーを採用している。その普及は進み、現在では30を超える車種で純正もしくはオプションとして採用されている。こうした背景の中、注目を集めているのがJVCケンウッドの新型デジタルルームミラー『LZ-X20EM』だ。

 2024年11月下旬に発売されるこの製品は、後方視認性に特化した高画質な映像技術を備え、従来の反射ミラーでは難しかった視界の広さと鮮明さを実現しているのが最大の特徴。高画質な後部カメラの映像をリアルタイムでルームミラーに表示することで、後部座席の人や荷物、ピラーなどに視界を遮られることなく、安全に後方を確認できるのだ。

 今回は、特別にJVCケンウッドから発売前の試作機をお借りし、『LZ-X20EM』を実際に車に取り付け、その使用感や利便性を徹底検証してみた。自動車のデジタル化が進む中、既存の自動車にもインストールできる新しい「安全」の選択肢として、デジタルルームミラーの魅力に迫る。

シンプルでスッキリとしたデザイン

 『LZ-X20EM』は純正然としたスリムでシンプルな外観が特徴だ。ベゼル部も薄く、10V型の液晶部は“大きすぎず、小さすぎず”といった筐体サイズで、純正ミラーに取付けても違和感が全く無いのが非常に好印象だ。取り付けも簡単で、専用のラバー製アタッチメントを使えば工具不要で簡単に取り付けができるのもうれしい。
 この考え抜かれたサイズと2種類のアタッチメントで、バックミラーの周りの空間が狭い軽自動車などにもスマートに取り付けができるのが特徴だ。また、社外製品にありがちな“いかにも感”も無く、インテリアにしっくりと馴染むのが心地よく感じた。

大小2種類のアタッチメントで取り付けが可能。柔らかいバンドで取り付けるので純正ミラーに傷がつきにくい。

 端子類は上部に集約されているので、スマートな取り付けが可能となっている。

 高精細な映像表示が生むリアルな後方視界

『LZ-X20EM』を取り付け、実際に運転中ミラーを確認すると、映像が非常に滑らかでクリアに映し出される事に気づく。これは純正採用されているデジタルルームミラーを大幅に上回る「59fps」というフレームレートにより、なめらかで違和感の無い高精細映像を実現している為だ。また、ケンウッドが独自にチューニングした「Hi-CLEAR TUNE」により、夜間やトンネル内でも視界が明るく、ノイズの少ない映像が提供されるため、これまでのデジタルルームミラーの難点とされていた暗所での見づらさが解消されている。
この滑らかでクリアな映像のおかげで、車線変更や合流の際でも、後方車両の距離や動きが肉眼に近い感覚で視認できる為、違和感が少なく、安心してドライブができるのだ。

純正さながらの落ち着いた佇まい。59fpsの高フレームレートはデジタルルームミラーというのを忘れる程の滑らかさ。

 後方車との距離感が調整可能!デジタルルームミラーならではのズーム&画角調整機能付き

 デジタルルームミラーに慣れていないと、後方車との距離感が掴みにくいと感じることがよくある。特に「画角」が曲者で、後ろを走る車がとてつもなく近くに迫っている・・・!と思って振り向くと、実はそうでも無かった・・・という経験はないだろうか?ケンウッド『LZ-X20EM』では勿論その点もしっかりとカバー。映像を6段階で拡大・縮小表示できる「表示画角調整機能」を搭載している自分好みの視界に合わせる事が可能だ。また自動車のリバース信号に接続すると自動的に画角が調節される「画角自動降下機能」なども搭載されており、まさに至れり尽くせりなのだ。

後続車が近く感じる時は、ズーム調整ができるので余裕を持った運転ができる。

 設定は全てタッチで簡単に行える。静電容量方式のタッチパネルを採用しており、スマホ感覚で操作が可能。

夜間や悪天候でも安心の高性能カメラ機能

 夜間や暗い場所では従来の反射ミラーだと後続車のヘッドライトの光しか見えない事が殆ど。しかしデジタルルームミラー『LZ-X20EM』を使えば夜間でも車種が識別できるほど鮮明な映像を得る事ができるのが特徴だ。従来のデジタルルームミラーは夜間だとノイズが目立ったり、白飛びしてしまうケースが多かったが、『LZ-X20EM』はオムニビジョン社の「PureCel®Plus-S」技術を採用し、暗いシーンでも明るく鮮明に映像を表示してくれる。カメラの高い色再現性とノイズの少なさにより、雨や曇りの日でも後方の車の動きがよく見えるため、どんな天候下でも安心して運転できるのだ。特に、雨天での後方視界が不安な時などは『LZ-X20EM』のクリアな映像が安全運転の強い味方となるだろう。

高画質なカメラを採用しており、夜間でもくっきりとした表示が可能。

 独自のチューニングを施すなど、先端の映像技術でクリア&自然な視界を得られる。

デジタルルームミラーは必要か?新時代の安全装備としての魅力

 今回『LZ-X20EM』を使用し、改めてデジタルルームミラーの魅力を実感した。特に後部座席に人が乗っていたり、荷物を満載した時などでも視界の遮りを感じることなく、常にクリアな映像で後方確認ができるので安心して運転することができる。また、従来のデジタルインナーミラーに比べ高フレームレートと鮮明な夜間映像を実現している為、初めてデジタルインナーミラーに触れる人でも違和感なく使用できるのがうれしいポイントだ。
 従来型の反射ミラーや、従来のデジタルインナーミラーに比べ、運転中に後方確認が圧倒的にしやすくなり、死角が減ることで、安全運転を意識しながら運転することができた。特に、後部座席に家族を乗せることが多いドライバーや、荷物を満載で出かけることが多いドライバー、夜間などに長距離運転を頻繁にするドライバーには、デジタルルームミラーの導入が運転環境の改善に繋がるのではないだろうか。

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通常の反射式ミラーだと何も見えない荷物満載のミニバンでもこの通り、クリアな視界を得られるので安全だ。

まとめ:ケンウッド『LZ-X20EM』は後方視認性の強い味方

 今回ケンウッドのデジタルルームミラー『LZ-X20EM』を使用してわかったのは、単なる「デジタル化」ではなく、後方視認性を高めるための様々な先進技術が詰まった製品だという事だ。特に59fpsの滑らかな映像や、暗い環境でも見やすい高画質表示、そして6段階で調整可能な画角調節機能など、あらゆるシーンで安全運転をサポートしてくれる点が秀逸で、従来のミラー型ドライブレコーダーやバックモニターからさらに一歩進化したこの製品は、安全運転を意識し、事故のリスクを低減するための新たな選択肢と言えるだろう。今回取り上げた『LZ-X20EM』は2024年11月下旬より発売予定でメーカー希望小売価格はオープン。市場価格は3万3千円前後となる見込みだ。

「視界をもっとクリアにしたい」「夜間の後方確認を安心して行いたい」と考えている方は、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。



 メーカーサイトはこちら

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この記事を書いた人 MOBILA編集部

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