“コーティング”と聞くと何を思い浮かべるだろうか。一口にコーティングと言ってもその種類はさまざまで、ポリマーコーティングから始まり、フッ素コーティング、ガラス系コーティングと時代が進むにつれ、技術の向上と共にそのトレンドも移り変わってきた。そんなコーティング界で近年注目されているのが“セラミックコーティング”である。
セラミックコーティングは、従来のケイ素などを利用したガラス系コーティングに比べ、より硬い被膜で高い光沢性や防汚性を得られるという事でプロ用の業務用コーティング剤を中心に人気だが、このプロ用商品のトレンドを取り入れ、ボディコートをはじめタイヤコート、未塗装樹脂コートなど幅広いラインアップで注目を集めているのが今回紹介する『CARALL ジオセラミックシリーズ』である。
従来のコーティング剤と異なり、“硬質セラミックナノ粒子”を用い被膜の耐久性を上げ、高い光沢性や防汚性を実現した本シリーズ。しかし実際のところ施工感や光沢感、撥水など、今までのコーティング剤と比べどうなのだろうか?MOBILA編集部が実際に製品を使ってチェックしてみた。
・CARALL ジオセラミックボディコート 強撥水タイプ

高級感のある箔押しされたゴールドのパッケージを開封すると、さわやかなホワイトのボトルと専用のマイクロファイバークロスが現れた。ボトルはキャップを無くす心配がないヒンジタイプのフタがついており、コーティング施工をしながら片手で開け閉めがしやすく好印象。専用のクロスに出してみると乳液のように粘度が高く、マイクロファイバータオルの上で液剤が“転がる”ような感覚が実に新鮮だ。

今回はテストの為、下地処理した親水状態のボディに施工する事とした。パッケージ記載の施工方法通り500円玉大の液剤を付属の専用クロスに取り、約60cm四方に施工面を分け塗り込み、乾かないうちにクロスのきれいな面でムラが出来ないよう注意しながら拭き上げてゆく。拭き取りは比較的重く、グッとクロスがグリップする感覚があるものの、これは他のセラミック系コーティングでも見られる特徴のひとつだ。ボディが乾いた状態で施工する、”ドライ施工”に比べると効果が落ちるとの事だが、ボディに水滴が残った状態で施工する、“ウエット施工”も可能なようなので、拭き上げの重さが気になる人は軽くボディを濡らした状態で施工すると良いだろう。なお、本製品はボディだけでなくメッキや未塗装樹脂、ホイールにも使用できるとのことだ。

クロスの乾いた面で拭き上げると美しいツヤが現われた。これはセラミックナノ粒子と強撥水シリコーンレジンによる強固な被膜で、従来のボディコート剤に比べると雨や洗車に強く、効果が長期間持続するそう。また、キズ埋め効果もあるようなので、小傷が気になる経年車にもオススメだ。施工後の手触りは“ツルツル・ヌメヌメ”とした感じではなく、洗い立ての食器のような”キュッキュッ”といった感覚。

さて、ここまで施工感と光沢感のチェックをしてきたが、気になるの撥水力の方はどうだろうか。施工後しばらく時間を置き、ある程度コーティング被膜が定着したと思われる頃に水をかけてみた。するとどうだろう、スルスルと水滴が流れる、流れる。まるで水がボディを嫌がっているかのように一瞬にして水滴が落ちてゆく。例えるならば、ボディの撥水というよりはガラスコート剤を施工したばかりのフロントガラスのような感覚だ。まさに強撥水と言えよう。
今回テストしたのは”強撥水タイプ”だが、他に“親水タイプ”もラインアップしている。好みや愛車の保管状況などによって選んで頂きたい。

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・CARALL ジオセラミックタイヤコート

通常、“セラミックコーティング”というとボディコーティングの事を指すが、なんと今回『ジオセラミック』シリーズからはタイヤコートもリリースされている。従来のタイヤコート剤に比べ硬質セラミックナノ粒子を配合する事により高耐久で柔軟な被膜を実現したとのことだ。水性タイプなのでタイヤへの刺激性も少なく安心して使えるのも特徴。


特筆すべきは塗り込み量でツヤ感の調整が可能という事。薄塗りで自然なツヤに、厚塗りで深みのある黒ツヤにお好みで調整できる。筆者は自然なツヤ感が好みなので一度塗りとしたが、濡れたようなツヤが好みのユーザーは二度塗り、三度塗りと厚塗りをする事で好みのツヤ感を得る事ができるだろう。硬質セラミックナノ粒子配合との事だが、施工感は通常のタイヤワックスと変わらず、扱いやすいものだ。このようなタイヤワックスを施工する際は上から塗り始めるのではなく、下から塗り始めると液剤が垂れてホイールを汚す心配が少なくオススメだ。

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・CARALL ジオセラミック未塗装樹脂コート

バンパーやドアミラーなどに使われる未塗装樹脂が経年変化で白っぽく変化してしまった経験はないだろうか?紫外線による退色が主な原因なのだが、洗車した直後は一見、黒くなったように見えてもしばらくするとツヤを失い、また白っぽい色合いに戻ってしまう。これらの問題を解決すべく未塗装樹脂用のコート剤が多く売られているが、乾燥時間が必要であったり、拭き取りが必要であったり、粘度が低い液剤で扱いが難しかったりと施工のハードルが高いのが難点だった。
しかし、今回紹介する『CARALL ジオセラミック未塗装樹脂コート』は速乾性でありながら適度な粘度で扱いやすく、またふき取りも不要といった夢のような施工性を実現。もちろん「ジオセラミックシリーズ」なので硬質セラミックナノ粒子を配合し、耐久性も従来品に比べ大幅にアップしているという。

今回テストの為、エンジンルーム内の未塗装樹脂パーツにマスキングテープで面を区切って施工をしてみた。付属のマイクロファイバークロスに適量の液剤を垂らし、施工面に塗り込んでゆく。一般的な硬化型の未塗装樹脂コートは粘度が低いものが多く、飛び散ったりこぼれてしまったりというトラブルが発生しがちだが、『CARALL ジオセラミック未塗装樹脂コート』はある程度粘度があるので非常に扱いやすい。またふき取り不要なので硬化後に拭き取る手間が無く、繊維の再付着なども防げるのがうれしい。

マスキングテープをはがすと違いは一目瞭然。施工前も一見黒々としているエンジンルームだったが、より深みのある黒に仕上がった。触っても気になるベタつきは無く、硬質セラミックナノ粒子によって深みのある黒ツヤが長期間持続するとの事で経過が楽しみだ。
強固な被膜で持続する効果が魅力のCARALL ジオセラミックシリーズ
いかがだっただろうか。本稿を読むまでは“セラミックコーティング”というと、なんだか施工が難しい印象があった読者も多かったのではないだろうか?『CARALL ジオセラミックシリーズ』では従来のコーティングと変わらない施工性でありながら、硬質セラミックナノ粒子を配合する事により、長期間効果が持続する。是非いままでセラミックコーティングに触れたことが無かった方にも手に取って頂きたいおすすめのシリーズだ。
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