2023.11.11

シートやカーペットが水だけできれいになるヒミツTOOL【現代洗車ツールの今】リンサークリーナー

家庭用でも注目のリンサークリーナーを使ってみた

2019年の発売以来、カーペットやソファなど大型の布製品を水だけできれいにできるということで、大人気を博しているアイリスオーヤマの『リンサークリーナー』。このたびコードレスタイプが新たに加わり、クルマのシートやフロアカーペットの掃除にもより活用しやすくなった。そこで、AC電源の従来タイプと合わせて、実際に試してみた!

まずはリンサークリーナーの構造や仕組みを理解しよう

 テストをする前に、まずは『リンサークリーナー』の仕組みについて簡単に説明したい。似たような商品としてスチームクリーナーが挙げられるが、スチームクリーナーが高温の蒸気を当てて汚れを浮かすのに対して、リンサークリーナーは常温もしくは湯温の水を噴出しながら洗浄ブラシで汚れをかき出し、汚れた水を吸い取るという仕組みだ。

 いわば洗濯機のすすぎ洗いをピンポイントで行っているようなもので、大きな生地も傷めずに水洗いができるというわけだ。また、乾湿両用クリーナーのように汚れた水をすぐに吸い取れるので、生地に染み込むことなく効率的にクリーニングできるのも重要なポイント。


リンサークリーナーの使い方は、水を吹き付けながらブラシで汚れをこそぎ取り、汚れた水をその場で吸い取るというものだ。

 


電源が確保できれば自動ポンプ式がオススメ

 今回テストしたのは、レバーを握るだけで自動的に散水できる自動ポンプ式の『RNS-P10-W』と、最新のコードレスタイプ『RNS-B400D』の2機種。クルマで使用する場合、RNS-P10-Wは家庭用AC100Vを使用するため、電源確保という面でデメリットはあるものの、1回の作業で使用できる水量は1.1リットルと多く、自動ポンプ式の採用で作業効率にも優れている。自宅ガレージなど電源確保に問題がなければ、こちらのタイプがオススメだ。


IRIS OHYAMA『RNS-P10W(実勢価格:1万8240円/税込)』

 


 作業的には水を吹き付けた後、ブラシで汚れをこそぎ取りながら汚れた水を吸い取るだけ。上向き噴射も可能なので、通常では掃除がしにくい天井部分にも対応できる。水だけでも十分な洗浄力を発揮するが、常温水だけでは落ちにくい頑固な汚れに対しては、アルカリイオン水や温水(40℃まで)を使用すると効果的。また発泡性の高い洗剤は使用できないが、リンサークリーナー専用洗剤を使用すれば、頑固な油汚れも落とすことができるのだ。


電動ポンプの採用で、長時間の作業でも疲れ知らず。使用できる水量も1.1リットルと多く、効率的に作業を行える。


後部座席の背もたれ部分を1分間、クリーニングした結果、回収された汚水。見た目はそれほど汚れていなくても、これだけ汚れているのだ。


コードレスタイプの登場でクルマでの作業が格段に向上!

 コードレスタイプのRNS-B400Dは、本体質量2.4kgという軽量コンパクトサイズも大きな魅力。交換式のリチウムイオン充電池を使用し、満充電で約10分の連続運転が可能だ。水の噴射は手動ポンプ式で、清水タンク容量は0.4リットル。作業効率という点ではRNS-P10-Wに一歩譲るが、汚れの落とし方はどちらもほぼ同じ。電源確保が難しいシチュエーションではコードレスタイプが大活躍するはずだ。


IRIS OHYAMA『RNS-B400D(実勢価格:2万4200円/税込)』

 

 ちなみに洗浄結果はというと、両機種で後部座席の一部分を水だけで1分間クリーニング。回収した汚水の量こそ差はあるものの、汚れの度合いはほぼ同じ。上向き噴射も可能で、天井からフロアの隅々まで掃除すれば、かなりの汚れが取れることは間違いないだろう。



コードレスタイプの清水タンクの容量は0.4リットルと少なめだが、連続運転は満充電で約10分なので十分な容量。 



1分間のクリーニングで回収した汚水。半分くらいと少なめだが、汚れ具合に大きな差はなくコードレスタイプでも十分な洗浄力を発揮する。

 



この記事を書いた人 カーグッズマガジン編集部

SHARE

FAVORITE