2023.4.23

風速30m/sは時速100kmオーバー!【スポットハウツー】強風時に潜むドア開けの危険性

強風時には子どもにドアは開けさせない!大人でもしっかり押さえつけて慎重に

 台風接近などによる強風時に、知っておくべき必要があるのがドア開けの危険性だ。JAFでは送風機を使い、風速20m/s、30m/s、40m/sの状態を作り出し、その中でドア開けをしたらどうなるかを実験し、その結果が公開されている。

 ちなみに、m/sは1秒間に1m進む速さのことで、時速に置き換えると1m/s=3.6km/h。この風速がどのくらいの強さなのか、台風の風速で推し量ってみたい。気象庁では台風の階級を3段階で表現している。“強い台風”“非常に強い台風”“猛烈な台風”、以上の3つだ。そしてそれは、10分間での最大風速の平均値で規定されている。33m/s以上44m/s未満が“強い台風”、44m/s以上54m/s未満が“非常に強い台風”、そして54m/s以上が“猛烈な台風”となっている。ここで紹介する実験は、まさに台風の中の条件下というわけだ。

 テストは2タイプ行われている。テスト1が「各風速でドアを押さえられるか」、テスト2が「風速別での隣りのクルマへの加害性」だ。

 テスト1では、風速20m/sで6歳男児、10歳女児はドアを押さえることができなかった。風速30m/s以上ともなると大人でも怪しくなり、40m/s以上では、大人でも押さえるのがかなり難しい、という結果になっている。

 テスト2では、テスト車両の横にコンパクトカーとセダンを置いて実験している。風速20m/sで隣のクルマにドアが当たっても凹みキズがつき、40m/sともなると相当に大きなダメージを与えてしまった。

 このように風が強い状況下では、まず子どもにドアを開けさせるのは控えるべきだ。チャイルドロックが備えられていれば、それを活用して中から不用意に開けられないようにしてから外に出て、外から大人が両手でしっかりとドアを持ちながら、最低限だけドアを開いて慎重に降ろしたい。

 台風でなくても突風が吹くことはありえる。風が強いときのドアの開け閉めはできるだけ慎重に行おう。


JAFによる「風速別での隣のクルマへの加害性」テストで、ダメージを受けたドア(コンパクトカー)。風速40m/sのときには、相当に大きなダメージとなっているのが分かる。

 


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この記事を書いた人 カーグッズマガジン編集部

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