薬剤を使う消臭、ニオイを吸着する脱臭。芳香剤は消臭効果を備えたものが主流に
車内では、さまざまな要因でニオイが発生する。具体的には、シートに染み込んだ汗。車内がある程度快適な温度に保たれていても、シートと接する部分は汗をかきがちだ。それがシートに染み込みニオイの元となる。
さらには、食べ物のニオイ、喫煙車ならタバコ臭、ペットのニオイも残りやす。また、フロアマットも要注意。雨で濡れた靴のまま乗り込むと、マットにカビが発生しやすくなる。マットが濡れたら、晴れている日にしっかりと乾かす習慣をつけるとベストだ。
車内の消臭には、3つのアプローチがある。「消臭」「脱臭」「芳香」だ。消臭は、ニオイの元を科学的に消失させる化学的消臭法で、薬剤を用いてニオイの原因に対処する。脱臭は、ニオイ自体を取り去ろうとする方法論。多くの場合、活性炭や活性粘土を使いニオイを吸着して取り除く、物理的消臭法となる。そして芳香は、良い香りでニオイを感じなくさせる、感覚的消臭法ということになる。ちなみに、現在の芳香剤は消臭効果を備えたものが主流で、悪臭を消しつつ本来の香りを楽しめるようになっているものが多い。
ところで、除菌と消毒はどう違うのか? 消毒に特化したものはアルコール系のものだが、それ以外のものは除菌と消臭のふたつの作用をうたった製品が多い。成分はさまざまだが、植物由来のもの、有機系、次亜塩素酸水、安定化二酸化塩素等があり、これらは医薬品ではなく雑品である場合がほとんどだ。そして、雑品の場合は「消毒」とは表記できず、「除菌」と表示される。ちなみに、消毒とは菌やウイルスを無毒化すること、除菌はそれらの数を減らすことを意味する。ただ、実際は除菌剤のなかにも無毒化できるものが結構ある。購入時は、効能を確認するといいだろう。
