あらゆる問題を想定し、徹底した危機管理を
真夏の車内は「危険なほど」高温になる。炎天下で駐車していると、ダッシュボードの上などは90℃近くまで達することもある。ハンドルもそうだが、熱くなっていそうなところは触らないようにしよう。
そして、そのような場所にスプレー缶や使い捨てライターを置いたままにするのも危険。中身のガスが膨張して、爆発することもあるからだ。
また、透明な吸盤も実は危険な存在だったりする。レンズ効果で太陽光を厚め、最悪、車両火災を引き起こす心配もある。現在はフロントガラスに吸盤を使ってなにかを貼り付けるのは保安基準違反だが、リヤガラスでも同様。特にプラバシーガラスやスモークフィルを施行していないクリアなガラスへの吸盤装着は気をつけた。
もうひとつ、季節を問わずに危険な行為となるのが、フロアに転がりやすいものを置くことだ。缶やペットボトル、ボール類等は、後列であってもフロアに置いてはいけない。シート下を通って運転席にまで転がりこむことも考えられる。もし、それらが運転席の足元に転がり込みブレーキペダルに干渉しようものなら…。とにもかくにも、フロアにモノを落としたままにはしないように注意すること。フロアマットを敷く場合にも、ストッパーでしっかり固定できるものを使いたい。場合によっては命にも関わること。ペダル操作の妨げにならないようにケアしよう。
大きなボディのミニバンには死角が多い。乗り込む前の目視確認を習慣付ける
ファミリーカーとして人気のミニバンだが、大きなボディには思いのほか死角が多い。特に左側面と後方の下側で、見えないエリアが結構ある。左ミラーの前側に子どもがいたとして、もしもその子の身長が窓よりも低かったら、まったく気づくことができないだろう。ドライバーが背の低い女性だったとしたら、死角はさらに広がっていく。
これに対処するには、まずクルマに乗り込むよりも前に、周囲を目視で確認すること。教習所で習うことだが、それを実践する人は少ないのが現状だ。ミニバンオーナーに限らず、これはぜひとも習慣付けたい。
なお、リヤカメラやサイドカメラを取り付けることで、死角を減らすことができる。あるとないのとでの違いは相当に大きい。ただし、その場合でも過信は禁物。基本は目視での確認だと心得たい。

空気圧不足は燃費にも安全性にも影響。最低でも月1回の空気圧点検を忘れずに
タイヤの空気圧管理も、軽んじるべきではない。空気圧が少な目だと、燃費性能に悪影響が出るのだが、それ以前に問題となるのは安全面。空気圧不足は、パンクやバーストの原因となり得るのである。
ちなみに、タイヤのパンク・バースト・空気圧不足は、ロードサービスの出動理由で常に上位に位置している。適正な空気圧であれば、防げていたトラブルも多いはずだ。
パンクを防ぐためには、空気圧の管理は非常に重要。空気圧が低いとタイヤがたわみやすくなり、これによって“スタンディングウェーブ現象”が起こりやすくなる。これが起こると、内部のベルトやゴムが剥離するなどバーストの原因が発生しやすくなる。タイヤの空気圧は、最低でも月に1回はチェックすること。高速道路の走行機会が多いなどタイヤへの負担が大きい場合は、さらに短いスパンで点検することを心がけたい。
