異物を廃除して快適な車内環境を創出
車内環境を汚す原因はさまざまあり、それぞれで対策法が変化する。ここで取り上げるのは「クルマの花粉対策」だ。
花粉はウイルスや菌と比べると大きい。スギやヒノキの花粉は直径30〜40㎛(マイクロメートル。1㎛は1mmの1000分の1の長さ)あるのに対し、細菌や真菌(カビ)は1〜10㎛程度で、ウイルスはさらに小さく菌の10分の1から100分の1程度の大きさしかない。
ちなみに、ウイルスは基本的には単独では増殖できず、車内に入り込んでも一定の時間が経過すると不活性化する。対して菌は条件が整うと自己増殖し、水分と汚れ等があるとそれらを栄養として増えてしまう。一方、車内に入り込んだ花粉は放置した場合、増えもしなければ減りもしない。ただ、車内に居続ける。
また、3種で人体への影響の仕方も異なる。ウイルスは生物の細胞内で増殖して細胞を壊し、菌は自己増殖しながら生物の細胞に侵入するか毒素を出して細胞を傷害する。対して花粉は人の細胞を壊したりはしない。だが、花粉が粘膜に付着すると、それを体が異物だと判断して自己防衛反応が起こり、くしゃみをしたり鼻水によって体外へと放出しようとする(花粉症ではない人は花粉を異物だと判断しないので無反応)。
花粉はカビのように車内で繁殖しないので、対策法はシンプルだ。「車内に入り込ませないこと」と「入ってきたものを除去する」、このふたつに尽きるのだ。
エアコンの有効活用でできる花粉対策。外気循環でも花粉の侵入は防げる!
花粉は菌やウイルスに比べると大きいといっても、せいぜい30〜40㎛程度の大きさであり、空間をふわふわと舞いがちだ。ゆえに、空間に浮遊している花粉は、エアコンの力である程度は除去できる。
エアコンの冷気と暖気は、ブロアユニットにより車内に放出されていて、そこにはエアコンフィルターが備え付けられている。内気循環、外気循環のどちらのモードでも必ずエアコンフィルターを通過し、そこで空気がろ過されることで車内空間の花粉を除去できるのだ。エアコンフィルターには花粉対策効果を謳っている製品もあるので、それに交換すればより高い効果を期待できる。
ちなみに、外気導入は「花粉が侵入する」というイメージがあるかもしれないが、一定の性能のエアコンフィルターを使っていれば、内気循環にしなくても十分に花粉対策できる。むしろ、内気循環は車内の二酸化炭素濃度を上げてしまうため眠気が誘発されやすく、エアコンは「外気循環で使うのが基本」とされている。内気循環の場合は、数十分間隔を目安に必ず換気すること。その際、窓を開けるのではなくエアコンを外気循環にすれば、花粉の流入もブロックできる。

高濃度イオンの力で消臭。花粉キャッチフィルターで花粉も80%捕集
車内環境を整える効果があるとして人気の車載用イオン発生機。その代表格となるのがシャープの『車載用プラズマクラスターイオン発生機』だ。『IG-NX15』と『IG-MX15』では、従来モデルと比べてイオン濃度が約20%高い「プラズマクラスターNEXT」が搭載されている。
プラズマクラスターNEXTにより、車内の6大着臭(カビ臭、汗臭、体臭、食べ物臭、タバコ臭、ペット臭)の消臭に掛かった時間が従来比で約2倍以上も短縮。さらに、高濃度イオンが放出される環境下では、「集中度合い」が高い状態で維持され、「ストレス度合い」を低い状態に保てたことが実証実験にて確認できたという。
そして、約10㎛以上の花粉やホコリを捕集できる「花粉キャッチフィルター」も搭載。空間の家運等を約80%取り除ける。花粉対策も含め、車内の環境作りに効果的なカーグッズだ。

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