2023.5.18

門戸を開くトップグレード『Shell・HELIX ULTRA 』 =カーグッズ・オブ・ザ・イヤー2022 傑作選=

Shell『HELIX ULTRA(価格:オープン)』

 

販路を変えてより明確となる他にはないコンセプトと独自性

 クルマにとっての血液ともいえるエンジンオイル。過酷な状況下でもいかに油膜を保持し、滑らかな潤滑を維持できるかはオイル次第といっても過言ではない。大切に長く乗り続けたい愛車だからこそ、間違いのない銘柄を選びたいものだ。


オートバックスとイエローハットで購入可能になった、待望のシェル・トップモデル。不純物の少なさでアドバンテージを持つ天然ガスを基にし、カーボンニュートラルを明記する高い先進性にも注目が集まる。

 

用品量販店で買えるシェルのトップグレード

 石油メジャーとして長い歴史を紡いできたシェルが手掛けたオイルなら、信頼性が高く、安心して注入できる。ただし、シェルのオイルはこれまで街のサービスステーションでしか入手できなかった。それゆえ存在を知っていても、試す機会がなかった…というひとも少なくはないはず。
 2022年にリリースされた「シェル ヒリックスシリーズ」は、オートバックスやイエローハットで展開されるカー用品店の専売モデルだ。最高峰グレードとなるウルトラを筆頭に、ハイブリッドやフューエルセーブ、シティと多彩なラインアップを揃える。
 いずれもカーボンニュートラル認証を取得した環境に優しいオイルでありながら、F1をはじめとするモータースポーツで培ってきた知見を惜しみなく注入。「情熱も、やさしさも。」と銘打ったキャッチコピーに、シェルの思いが凝縮されている。


=選出理由=

入手先が広がる唯一無二の天然ガス基油

 

一般的なエンジンオイルと異なる決定的な理由

 天然ガスをベースオイルに採用しているのも特徴的だ。原油を濾過して不純物を取り除いて精製していく一般的なオイルに対し、シェルのヒリックスは、天然ガスを独自のGаsToLiquid(GTL)技術により液体に戻している。
 それゆえ限りなく不純物がない良質なベースオイルができあがる。不純物が少ないので熱によるスラッジの発生量が抑えられ、高性能が長く続く。また天然ガス由来ゆえにワックス成分はほとんど含まれず、低温時の流動性に優れているのもポイント。冬場のコールドスタート時もエンジンの隅々まで素早くオイルが行き渡ってくれる。
 なかでもハイパフォーマンスグレードのウルトラは、ACEА規格はもちろん、欧州メーカーのOEM認証を取得済み。メルセデスやBMWをはじめとする輸入車にも安心して入れられると早くも評判を呼んでいる。ヒストリックスの登場により、オイル選びの選択肢がさらに広がったといえるだろう。


不純物の少なさでアドバンテージを持つ天然ガスを基にし、カーボンニュートラルを明記する高い先進性にも注目が集まる。

 

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生みの親に聞く、製品リリースの舞台裏

 長らく昭和シェルのサービスステーションで販売されてきたシェル・ヒリックスは、発売開始から20年以上が経つロングセラー。ただ出光興産との合併により、その形態は変わらざるを得なくなった。
 それでも、シェルとしては依然として日本市場を重要視していることに変わりない。国内で研究から製造販売を維持するために新たな会社を設立し、大手カー用品量販店向けでも購入できるようにしたことは業界内でも大きな話題となった。
 給油ついでのサービスの一環としてではなく、個別商品として魅力を携えられるよう、そのコンセプトはより明確になっている。パッケージにうたわれるカーボンニュートラル表記はその一例だ。
「全ラインナップでカーボンニュートラル認証取得しているエンジンオイルの導入は、我々が国内で初めてになります。環境意識の高いお客様に対して、このオイルを使っていただくことで貢献度を体感頂けるのではないかと思っています。SDGsに貢献する取り組みの一つですね」。
 なぜ他にないのか。それは世界的な取り組みを通じてこそ可能になるためだ。
「シェルとしては他にもカーボンニュートラル認証取得している商品がありますので、それらと共に全世界で年間にこれだけの数量をカーボンニュートラル商品として販売しますというのを取りまとめ、発生するであろう二酸化炭素の量を換算して、自然保護プロジェクトを通じたカーボンクレジットによって排出量をオフセットしています」。
 もちろん、純粋な製品要素でも、他にはないアドバンテージがある。
「天然ガスからオイルを生成するというシェル独自の技術があります。もう三十年ぐらい前からの技術になりますね。大きな特徴としては、非常に精製度が高くて不純物をほとんど含まないため、劣化しにくいですとか、添加剤の効能が非常に効きやすいといったメリットがあります。寒い所でも固まりにくいですし」。
 添加剤を加えることで必要な性能を持たせるオイル生成の過程において、ピュアなベースオイルは何よりの高い素養と言える。劣化しづらく、エンジンをキレイに保ちやすい。
「原油から生成する場合でも、グレードの高いものになると精製度を高めることで、より不純物を除去したものが使われますが、それを限りなく不純物なくできてるというところですね。
 いわゆる、ガス・トゥー・リキッドの技術であり、オイルに精通している方には"GTL"という呼び方でなじみがあるかと思いますが、この商品ではメイド・フロム・ナチュラルガスという書き方をしています」。
 日本市場では手薄とされてきた輸入車に対しても、その信頼感は高い。
「ウルトラシリーズは、BMWやVWにメルセデスベンツなど、各社の認証を取っています。ここまでの認証を得ているものは、国内で販売しているエンジンオイルとしては珍しいと思います」。
 合わせて輸入車向けの専用品ではないことにも注目したい。国産車にも当然使うことができ、そしてディーゼルにも対応している。高い素養を活かした懐の深さも、他にはない独自のアドバンテージだ。


シェル ルブリカンツ ジャパン株式会社

営業部 営業一課

マーケティングマネージャー

入江美沙 氏

 


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この記事を書いた人 カーグッズマガジン編集部

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