2023.8.24

シリーズ史上最高『SOFT99・ぬりぬりガラコDX』 =カーグッズ・オブ・ザ・イヤー2022 傑作選=

SOFT99『ぬりぬりガラコDX(実勢価格:1078円前後/税込)』

 

ロングセラーを次のステージへ導く!他方面での大型ステップアップ

 雨の日の視界を改善する画期的なアイテムとして、今や生活必需品にもなっているガラス撥水剤。多種多様な製品が集う人気のカー用品ジャンルではあるものの、この『ガラコ』は、なかでも最も有名なブランドかもしれない。
 最初のモデルが発売されたのは今から30年も前のこと。窓に塗り込むタイプを基本としつつ、スプレータイプやウォッシャータイプなど、製品バリエーションを増やしてきた。そして各モデル自体も時代によって商品性を高めつつ、幅広いユーザーから支持されてきた。その最新形態とも言えるのが、2022年発売のこのモデルだ。

ウォッシャータイプやスプレータイプなど、幅広いラインアップを誇るガラス撥水剤『ガラコ』シリーズの中で、直接塗り込むスタンダードなタイプとして、30年間蓄積してきたノウハウをもとに最新のテクノロジーを投入したモデル。史上最強レベルの撥水性と高い耐久性、優れた作業性を実現している。

 最新最上の進化するガラコ

 この『ぬりぬりガラコDX』には、ガラコ史上初めてSARFと名付けられた新技術が採用されている。
 ガラス撥水剤でまず重要になるのが水弾き性能、そしてその性能を維持するための耐久性能だ。これは“SA”(高密着成分)が効果を発揮する。ガラコ主成分の間にできるわずかな隙間を埋めながら、施工箇所である窓ガラスと強力に密着することで、均一で強い被膜を形成する成分が配合されているのだ。
 いっぽうで施工が難しかったり、手間がかかりすぎるようではユーザーに優しくない。こちらは“RF”(拭き取り補助成分)がその不安を払拭してくれる。余剰成分を浮かせて拭き取りやすくすることで、ムラ残りを防ぎ、拭き取り作業をスムーズかつスピーディにしてくれる処方がなされているのだ。

=選出理由=

30年に渡る技術開発の結晶

最新さゆえの恩恵は使い勝手や保管のしやすさにも及ぶ

 結果としてぬりぬりガラコDXは、低速から雨が吹き飛ぶガラコ史上最強の水弾き性能と、約4ヵ月という撥水耐久力、そして作業時間を約40%も短縮できるほどの手軽な使い勝手を実現した。
 さらにいえば、本体には首振り機構が採用され、つねにガラス面にフィットしてくれるほか、ヘッド部分が四角いのでウインドウの隅まで塗りやすい。そして固く絞った濡れタオルで行う拭き上げもスムーズに行うことができる。
 使い勝手のいい容器といい、プラスチックを100%削減した環境配慮型のパッケージといい、まさに新時代のガラス撥水剤ということができるだろう。

塗り込み用のフェルトの中央から液剤が出るようになっていて、手を汚さず塗り広げられる。カバーがついているので管理もラクで、かつスマートだ。

生みの親に聞く、製品リリースの舞台裏

 1991年に誕生して以来、30年の歴史を誇る超ロングセラー「ガラコ」。ここをターニングポイントに、次なる世代に向けた挑戦ともなったのが『ぬりぬりガラコDX』だ。
「ガラス撥水剤のトップブランドとして常に時代を先取る革新的な製品を作り続けることが我々の使命だと考えています。そのために日々、さらなる進化を実現する技術開発を進めていますが、特に今回は、次のスタンダードモデルを開発するという非常に高い目標に挑戦しました」。
 比較対象とされたのは、売れ線の筆頭『ぬりぬりガラコデカ丸』だ。
「デカ丸よりも弾いて耐久力は倍に。フッ素を使えば耐久力をあげるのは簡単ですが、それはすでにある。第一の縛りとして、フッ素を使わずに耐久期間をあげることを目指しました」。
 数値上では目星は立つ。ただ、重視したのは感覚だった。
「人間の感覚に合わせた作り方をしていかないと、実際使った際の感動を得られません。施工直後の感覚を今回はものすごく大事にしました」。
 根幹となる液剤の開発は研究開発部がかねてより温めてきた技術をもとに試作を作り、商品開発部がそれを試す、をひたすらくり返す日々が約1年弱続いた。
「結果、フッ素を使わずに4ヵ月耐久を実現できました。開発的に言うと、とてつもないビッグチャレンジング。今までのスタンダードの撥水剤に対し、先に進むことができたかなと思っています」。
 それでも商品開発で言えば、液剤の確定だけでは道半ば。まだ取り組むべき課題は残っている。
「容器も元々はこの形じゃなかったんです。ガラスの大型化が進んでいる中、このままで良いはずがない。大きなガラスにも対応できるようなワイドなフェルトも使いたい。容量的にも大きいガラスに塗ったらそれだけ減るのも早くなります。もうちょっと多い方がいいだろうということで、今の容器にたどり着きました」。
 首振りの構造も、より良くを突き詰めた結果でもある。
「使い勝手に対するこだわりは当社の真骨頂。ガラスの角度に合わせて動く首振りヘッドで塗り作業は格段に楽になります。しかも液量が少なくなった際、垂直面でも最後まで使い切れるメリットにもつなげました」。
 新たなチャレンジだけに、仕様確定後も検証が必要になる。とりわけ周辺ラインアップも多いガラコではその行為が必要不可欠だった。
「ガラコは塗り込みタイプのみならず、ワイパーやウォッシャー液など様々なアイテムをラインアップしていますので、商品単体だけではなく、他アイテムとの相性の確認も重要です。当然、実際の生産現場でも厳しい品質管理と円滑な製造工程を確認することも重要です」。
 3年越しの刷新計画は無事、『ぬりぬりガラコDX』として結実する。
「トップブランドの名に恥じない、次のスタンダードになるものを作ることができました。これからはこれを基準に、さらにステージを上げていくことになります」。

株式会社ソフト99コーポレーション

企画開発本部

商品開発部

溝口 亮 氏

 

 

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この記事を書いた人 カーグッズマガジン編集部

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